あえかなる部屋 内藤礼と、光たち

(C)2014「あえかなる部屋 内藤礼と、光たち」製作委員会
体験した者に静かな驚きと歓びをもたらす作品を発表してきた美術家・内藤礼。代表作である《母型》(豊島美術館)は、そこにいるひと全ての存在を受け入れる、大きな生命体のような空間である。 《母型》に出会い、その場の持つ力に強く惹かれた監督・中村佑子は、内藤に取材を依頼し、2年にわたって撮影を続けた。しかし、「撮られると、つくることが失われてしまう」取材の半ば、内藤は撮影を拒否する。一度は撮ることを諦めかけた監督だった。 しかし、時をおいて、中村は内藤のアートの本質である「生きていることは、それ自体、祝福であるのか」という問いに、内藤にはキャメラを向けずに迫ることを決意する。そして内藤の「不在」を埋めるかのように、5人の女性たちと出会う。 《母型》に集まり、そこで交わされる女性たちの傷みの感覚や、生と死に対する言葉。《母型》を撮らねばならなかった監督自身の内的必然性と、女性たちの感受性はやがて呼応し、祈りのような大きな〈存在の問い〉へ、解き放たれていく。
公開日
2015年9月19日(土)
監督
中村佑子
撮影
佐々木靖之
音楽
タラ・ジェイン・オニール
出演
(ドキュメンタリー) 内藤礼
製作年
2015
製作国
日本
上映時間
87

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